キタールのウェブログ

2026年1月5日

I sell onions on the Internet (via) 思いがけず落札してしまったドメイン名を元に玉ねぎのオンライン販売を始める話です。

Web開発者が野菜の直売をはじめるのは並大抵の行動力ではなしえなさそうですが、「ドメインを買っちゃったからやってみる」というのは良いきっかけ作りで、勇気づけられるストーリーだと思いました。(いつの時代もビジネスをはじめるのに完璧なタイミングなどないですからね)

ちなみに、創業から3年くらい経った頃にこんな話もあったそうです。

During a phone order one season – 2018 I believe – a customer shared this story where he smuggled some Vidalias onto his vacation cruise ship, and during each meal, would instruct the server to ‘take this onion to the back, chop it up, and add it onto my salad ‘. That story made me smile.

ある年の電話注文のときのことです。確か2018年だったと思いますが、あるお客さんがこんな話を聞かせてくれました。バケーションで乗ったクルーズ船にビダリアオニオンをこっそり持ち込み、毎食ごとにウェイターに「このオニオンを厨房に持っていって、刻んで、私のサラダにのせてくれ」とお願いしていたというのです。この話には思わず笑みがこぼれました。

2026年1月19日

My approach to running a link blog 年末年始にSimon Willison氏のこの記事を読み、自分のブログを再構築することを決意しました。彼のブログは今やHacker Newsで最も引用されるものであり(私も毎日読んでいます)、私のブログが彼のブログのようになれるとは思っていません。しかし、この部分に勇気づけられました。

[...] blogging doesn’t have to be about unique insights. The value is in writing frequently and having something to show for it over time—worthwhile even if you don’t attract much of an audience (or any audience at all).

[...] ブログは独自の洞察を披露する場である必要はないということです。価値があるのは、頻繁に書き続け、時間とともに成果を積み重ねることです。たとえ読者があまりいなくても(あるいは全くいなくても)価値があります。

彼のブログでは引用が多用されますが、「クレジットを表記すること」と「元記事とセットで読まれることでより充実した体験となるように付加価値を加えること」が重視されています。私もそれに倣っていこうと思います。

彼のブログのソースコードは公開されているので、Claude Codeと共にその仕様を調べました。基本的な構造は彼のアイデアに従っているので、見た目もかなり似ていると思います。

基本的な構造ができたら、SNS(主にX)等過去に書いたもののデータをエクスポートして、いくつかピックアップしてこのブログに転載しました。例えば2010年2月の投稿は元々TumblrとTwitterにあったものですが、15年以上昔に自分が興味を持っていたものを振り返るのは楽しい体験でした。

2026年1月20日

Show HN: I quit coding years ago. AI brought me back かつてプログラミングを諦めた人がAIの支援によって復帰したという話ですが、コメントで他の人が寄せているバイブコーディング事例も面白かったです。

例えば次のようなものがありました:

投稿者背景成果
ivcatcher元プログラマー → エンジェルファンドの投資アソシエイト複利計算や住宅ローンなどの計算機
ikidd元ネットワークエンジニア兼プロジェクトリード → 農家土壌サンプル位置追跡、水分モニタリング、農場特有のタスク・スケジュール管理
meetingthrower2000年代に技術PM → プライベートエクイティ投資家請求書レビュー自動化、データダッシュボード

皆さんそれぞれのドメイン知識が生きる領域で成果を上げられているのが印象的です。

なお、ほとんどの人は完全な初心者というよりは、何らかのプログラミング経験があることには注意が必要そうです。meetingthrower氏も次のように書いていました。

正直に言うと、私がやっている小さなアプリでさえ、フロントエンドとバックエンドがどう動くべきか、リレーショナルデータベースとは何か、といった背景知識がなければ作れなかっただろう。

スレッド全体は賛否両論が飛び交っており、現役エンジニアからは「AIがコーディングの楽しさを奪っている」「スキルの低下が心配」といった声も多く上がっていました。

2026年1月21日

効率性のパラドックス: ソフトウェア開発を容易にするたびに、私たちは指数関数的により多くのソフトウェアを書くようになった Addy Osmani氏(Google Cloud AIディレクター)による記事。「効率化すると需要が減ると予測しがちだが、実際には潜在需要が顕在化する」「ソフトウェアの歴史は抽象化レベルの上昇であり、今もその延長線上にいる」といった主張が見事に言語化されていました。

前者(需要はむしろ増える)については、例えば次のように語られています。

下がっているのは「コードを速く書けるようになる」という障壁だけではない。「ソフトウェアで解決することが経済的に割に合う問題の種類」が変わりつつあるのだ。 [...] そのコストを10分の1に下げれば、採算の取れるプロジェクトが爆発的に増える。

私自身もこのブログや個人的なツールをバイブコーディングするようになったのは、まさに「潜在需要が顕在化」したと言えます。

後者(抽象化)については、例えば次のように語られています。

私たちは同じ光景を以前にも見たことがある。ただ、もっと小さな領域での話だった。アセンブリからC、Pythonへ、そしてフレームワーク、ローコードへ。あらゆる抽象化レイヤーが同じパターンをたどってきた。どれも「これで開発者の数は減る」と言われた。だが実際には、どれもがより多くのソフトウェアを生み出すことを可能にしただけだった。

私がプログラミングに入門した2000年代でも、既に高度に抽象化されていました。抽象化レベルのかなり上の方から入門した私は、基礎が弱いことへの不安があると同時に、そのことがかえって野心的な挑戦をしやすくもしていました。これは現在のバイブコーディングでも似たようなことが起こっていると思います。

最後の方で、私たちが問うべきはこうであると語られていました。

本当の問いは、ボトルネックが「これを作れるか?」から「これを作るべきか?」へと移行した世界に、私たちが準備できているかどうかだ。それは根本的に異なる問題空間であり、根本的に異なるスキルを必要とする。

2026年1月24日

インターネットアーカイブの忘却との戦い 誰もが1度は見たことがある(かもしれない)インターネットアーカイブ(Wayback Machineで知られる)の「物理的な」姿をはじめて見ました。まさに図書館そのものです。

※写真: Beatrice Murch

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私たちはインターネットを、地理も質量も持たない、はかない雲のようなものだと考えがちだ。しかしこの建物では、インターネットには重さがある。熱がある。電力が必要であり、メンテナンスが必要であり、熱力学第二法則との絶え間ない戦いが求められる。

現在は1兆を超えるウェブページを保管しており、容量にすると99ペタバイト(バックアップを含めると212ペタバイト以上)にものぼるとのこと。

創設者のブリュースター・ケール氏は元々検索エンジンを開発されていましたが(WAISはAOLに売却、AlexaはAmazonに売却)、ケール氏は「非営利の方が明らかに営利企業よりも長生きする」(出典)として意図的に現在の形態を選ばれたそうです。

つぶやき

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